詰め込み勉強法では、長い人生を乗り切れない
一夜漬けは忘れてしまう
学生時代に試験勉強に手をつけるのが遅れて、一夜漬けでテスト範囲を一気に詰め込んだ経験がある人は多いと思います。確かに、一夜漬けの勉強をする事で次の日のテストを乗り切ることはできるかもしれません。しかし、一夜漬けで覚えた内容は、一時的なものであり、テストを終えれば確実に忘れてしまします。
人生100年時代本当にそれで良いの?
もちろん、テストさえ乗り切ればそれでいいと思う人もいるかもしれません。しかし、本当にそれで良いのでしょうか。現在、人生100年時代というキーワードがよく取り上げられています。私達は100年という長い間を生きていかなければいけません。そのためには常に新しい知識を身につけ続けるための勉強が必要です。
人生を棒に振ることになる
詰め込み勉強法は、効率が非常に悪いです。確かに、その場しのぎにはなるかもしれませんか、その後の人生を棒に振るかもしれません。大げさだと思う人もいるかもしれません。しかし、詰め込みの勉強法で、100年間乗り切れると思いますか。絶対に不可能です。早い段階で、効率の良い勉強を身につけておくことが、今後の人生を生き抜くための基礎となっていきます。
なぜ詰め込み勉強方がいけないのか?
記憶のメカニズムを知ること
どうして詰め込み勉強法がいけないかを知る為には、記憶のメカニズムを知る必要があります。多くのことを学びたければ、まず記憶のメカニズムを知ることが近道になります。間違った記憶方法でいくら勉強を続けたところで、望むような成果は出ません。今まで何も考えずに勉強してきた人程、記憶について学ぶことで、多くの成果を生み出すことが出来る様になります。
短期記憶と長期記憶
記憶には、大きく分けて2種類存在します。短期記憶と長期記憶です。記憶をすることの最終目標は、覚えたいことを長期記憶に落とし込むことです。長期記憶に落とし込むことができれば、その知識は自分自身に定着したことになります。
人間が記憶した内容は、まず短期記憶として脳内にインプットされます。しかし短期記憶は、非常に短い時間しか保持することができません。まさに一夜漬けして詰め込まれた得た情報は、短期記憶として取り込まれる為、すぐに忘れてしまします。
脳は必要な情報を残す
脳は短期記憶として取り込まれた情報の中から、必要だと判断した記憶を長期記憶に取り込む性質を持っています。長期記憶に蓄えられた記憶は、忘れることはありません。確実に知識として人を形作るものに変わっていきます。
短期記憶を長期記憶に置き換える為には、脳に情報が大切だと判断させる必要があります。どうのようにすれば、勉強した内容を脳が大切な情報だと認識してくれるのか。そん方法はとてもシンプルで、定期的に情報をインプットし続ければ良いです。何度も同じ情報を処理していくうちに脳は大切な情報だと判断し、長期記憶に統合します。
記憶の定着に関す実証実験
20毎のカード暗記
2009年に発表された研究では、まず学生たちに20枚のカードに書かれた単語を暗記するように言いました。勉強の期間として学生たちは4度の勉強する機会を与えられました。
- 20枚のカードを暗記
- 4度だけ勉強の機会(時間は同じ)が与えられる
- テストを行う
すると、勉強法で学生たちは二つのグループに別れました。一つのグループは、20枚のカードを5枚ごとに分けて、4度の勉強期間にそれぞれ5枚づつ覚えることにしました。もひとつのグループは、20単語全てを4度の勉強期間に勉強することにしました。
定期的な学習が記憶の定着率が良い
結果は、二つ目のグループ(20単語全てを4度の勉強期間に勉強した)の方がテストで良い点を収めました。多くの時間を使って一度に全ての単語を覚え切ろうとしたグループよりも、短時間でも全ての単語を4回勉強したグループの方が記憶の定着率が良かったのです。
本当に身に付く勉強の時間配分
数度に分けた時間配分が重要
勉強した内容を短期記憶から長期記憶に置き換えることによって、しっかりと脳に定着させるには、同じ時間でも数度に分けた勉強が効率的です。
一度に多くのことを勉強しようとするよりも、長い時間をかけて勉強する方が効果的・効率的である事は、すでに多くの研究で科学的に証明された事実です。
12時間時間があるとしたら
もし勉強に使える時間が12時間あるとすれば、一度に12時間の詰め込み勉強をするのではなく、12時間を3時間毎に分けて、4回勉強した方が確実身につけることができます。
同じ内容の勉強するスパンは、5日から1週間の間が良いとされています。なので、毎日勉強しているのなら、同じ内容を一週間続けるのではなく、曜日毎に違う内容の勉強を続ける方が効率的です。
まとめ
- 記憶のメカニズムを知ることが大切
- 何度もインプットすることで記憶は定着する
- 12時間使えるなら、4回に分けて3時間別の日に勉強する
- 5日〜1週間毎に勉強するのがおすすめ
- 詰め込み勉強法は、非効率極まっている
ここまで読んでくれた方は、詰め込み勉強法がどれだけ非効率なのかわかったことと思います。記憶のコツは、少しでも良いので定期的に勉強することです。定期的に勉強する事はめんどくさいかも知れませんが、結果から見れば一夜漬けよりも勉強時間が短く済みます。詰め込み勉強法は決して効率的な勉強法ではありません。
学生だけの話ではなく、これからの時代、社会人になってからも勉強し続けなければ、周りについて行けなくなってしまします。1日30分勉強するだけでも、1年続けると目に見える成果が出てきます。
コメント