はじめに
「1日30分を続けなさい!」(古市幸雄、だいわ文庫)の著者である古市幸雄氏は、読売新聞社編集局写真部退社後、経営学修士(MBA)を取得し、ビジネスマンに向けた勉強教材の販売やセミナーの開発を行なっている能力開発の第一人者です。
本書には、著者が実践してきた人生を勝利に導くための勉強法が紹介されています。本書は、50万部を突破したベストセラーです。実現したい夢や目標を持っている人に本書はオススメです。紹介されているハウツーを通して実現するための具体的な筋道が見えてくるはずです。
勉強法について
本書で紹介されている勉強方について著者は以下のように言っています。
私のみならず500名以上の方々がすでにこの勉強法を実践し、効果を出しています。ですから、この勉強法は、現場で現場で効果がすでに実証されている勉強法なのです。
著者自身が失敗と成功を繰り返して、たどり着いた効率の良い勉強方ですが、著者だけではなく著者が指導した方々500名以上の方が効果を出している勉強法なので、世の中に多くあるハウツー本の中でも信頼がおける本です。
著者は、高校や大学の卒業後こそ勉強が必要と説いています。本書は、ビジネス本の1つとして、社会人の方が購入されることが多いと思います。本書は、ビジネスマンだけでは無く、学生の方にもオススメ出来ます。著者の得意といている勉強法に英語があります。英語の勉強がうまくいかないと悩んでいる学生さんにも、是非読んでもらいたいです。
勉強は投資
著者は勉強の大切さを主張しています。著者はMBA(経営学修士)をはじめとする多くの資格やスキルを保持しています。しかし、著者は、特別なことはしていないと言います。他の人が漫画を読んだりと娯楽に興じている間に勉強し、ビジネスマンが同僚や上司と飲み会をしている間にただ勉強をしていただけだと。
他の人と差がつくのは、卒業後に卒業後にどれだけ勉強を続けたかです。
学歴などを理由に自分は三流大学を出ているからと理由をつけて、諦める人がいますが著者は、学歴は関係ないと言います。どんな大学を出ようと卒業後にどれだけ勉強してきたか、どれだけ自分に投資をしてきたかが大切だと主張しています。確かに、学校を出た後は、自主的に勉強しようと考えない限り、勉強をする機会はありません。仕事が終わったら、趣味に興じたり友達と遊んだりする人が多いのではないでしょうか。そう言った時間を少し、本書のタイトルで言う30分でも勉強に回すことで、10年後、20年後周りと大きな差をつけることが出来るのかもしれません。どれだけ将来を見据えて、自分に投資できるか、そこに自分が成長できるか否かが掛かっているのではないでしょうか。
タイミングを逃さない
勉強をするにあたって何よりも大切なことは、勉強習慣を身につけることが出来るかどうかです。人は必ず向上心を持っているものです、しかし行動を起こせるかどうかは別の話です。本書を読んで勉強は大切だと感じても実際に勉強を始める人は、多くはないでしょう。「勉強が大切」なことが分かっただけで満足して、後回しにする人がいると思います。
著者は勉強にはタイミングが大切と言います。
「勉強したい」と思った時が、その人の勉強意欲が一番高い時なのです。
言葉通り、何か「勉強をしたい」と感じた時すぐ行動に起こすべきなのです。タイミングを逃すと勉強への意欲が薄れてしまいます。直感で動く大切さは、以下の記事で説明しています。人は一度タイミングを逃すとなかなか行動できないのは、脳の性質上仕方がないものなのです。

勉強の習慣を身につける
勉強を習慣化して、尚且つ効果を上げるために大切なことは、勉強する期間を長く続けることです。
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
人の記憶のメカニズム上何度も重ねて勉強しなければ忘れてしまいます。仮に1週間毎日5時間勉強したとしても、記憶には中々定着しません。二週間に一度同じ内容を復習するなど、一定間隔で何度も同じことを学ぶことで、人の記憶は定着します。
なので、毎日30分の勉強を続ける方が、1週間毎日5時間勉強するよりも効果的なのです。もちろん毎日5時間勉強できるならそれが理想的ですが、仕事をしながらでは、中々そんな時間は取れないと思います。
三日坊主を年間50回繰り返したら、一年間で150日も勉強していることになります。
始めのうちは1日30分の勉強を毎日することを習慣化することは難しいかもしれませんが、著者の言葉通り三日坊主でもいいので、やってみることです。本書を、机の上にでも置いといて、気が向いたら勉強してみるといいかもしれません。まずは三日坊主を目指しましょう。
最後に
本書は読むと継続することの大切さが実感できます。学校を卒業して働き出しても勉強を続けることで、仕事の幅も広がっていく。現状に浸っているだけでは、周りに追い抜かされていく、そんな厳しさも感じました。本書には、さらに勉強を効率化するための実践的なノウハウがたくさん紹介されているので、まだ読んだことのない人は是非読んでみてください。
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