はじめに
近年「人生100年時代」というキーワードをよく耳にすると思います。アメリカのある研究機関によると今の医療技術の発達により、2007年以降に生まれた子供の半数は107歳まで生きると推定しています。
しかし、100年という歳月は途方もない年月です。これ程まで長いと未来への不安は消えません。アルツハイマー病などの脳が萎縮してしまう病気など、脳の認知機能が低下するリスクは歳をとる毎に増していきます。
これからの時代、100年生きる事を念頭に入れた、健康管理や生活をしていく必要があります。先の事だと後回しにしているうちに取り返しの付かない事になってしまえば元も子もありません。
今回紹介するのは脳の認知機能の低下を防ぐ方法です。認知機能の低下を防ぐ事によって脳の老化を遅らせることができます。早い段階から認知機能の低下を防ぐ方法を実践することで、「人生100年時代」に備えましょう。
新しい事を学ぶ
脳の認知機能の低下を防ぐのに効果的な方法は、新しい事を学ぶ事です。人の脳は学び続ける事で、老化を防ぐことが科学的に証明されています。
認知機能に関する研究
脳の認知機能は新しいスキルを身につけることで向上する事を証明するために、3ヶ月間に渡り、年配の方に新しいスキルを身につけてもらう事により、記憶力が向上するかを検証しました。
身につけたスキルは、写真編集やコンピューターのスキル、裁縫など一人に対して、1つのスキルを3ヶ月間集中して、習得してもらいました。
結果、被験者の認知機能は上昇しました。特に優れた能力の向上を見せたのがエピソード記憶です。エピソード記憶は経験した出来事に対する記憶力です。
生産的なスキルが効果的
年配の方が習得したスキルで、写真編集と裁縫のスキルが認知機能の交渉に特に大きな効果を得ました。2つのスキルに共通するのは、新しいものを作り上げるという生産的なスキルという事です。
コンピューター操作など、手順を記憶したり使い方を学ぶといったスキルでも、認知機能は向上しましたが、写真編集や裁縫と言った生産的なスキルと比べると能力の向上は劣るものでした。
知識をただ身につけるより、実際に知識を利用して何か新しいもの作り上げる時、人間の脳はより活発に働き活性化するようです。
知識を身につけるにはインプットよりアウトプットが大切だと言われますが、本当に正しいです。何かやりたい事を見つけた時、事前によく調べたり、下準備をしっかりする人が多いと思いますが、準備はほどほどにして、まずは行動して見ることが結果としていい影響を及ぼすのではないでしょうか。
生産的な趣味
いくつか生産的な趣味をまとめておきます。参考にしてみてください。
- 楽器(作曲)
- 絵
- 料理
- 裁縫
- 俳句
- 作文
- 工作
- 映像制作
- 画像編集
簡単に思いつくだけでも、これだけあります。生産的な趣味は考えれば切りがないほどあると思います。人生100年時代を生きるためには、これらの趣味を一時の流行りではなく、長く続けていく必要があります。自分の好きなものを見つけて人生のライフワークとしてください。
まとめ
今回の記事のまとめは以下の通りです。
- 新しい事を学ぶと脳の老化が防止できる。
- 生産的なスキルがより効果的
- 人生のライフワークとして、長く続ける事
人間の脳は20代〜30代の間までは、成長を続けています。認知能力の低下が始まるのは、30代を過ぎたあたりです。100年時代と考えると対策を先延ばししていますが、もう30代から脳は退化していきます。若い人にとっても決して先の問題ではありません。是非歳を取っても健康であるために、早い段階から行動を起こしましょう。
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