「マインドフルネス瞑想」初心者が知っておくべき基本と実践方法

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はじめに

ここ数年瞑想という言葉を見かける事が多くなって来ています。一昔前までは、瞑想と聞くと何かの修行に用いられているイメージで、スピリチュアルな要素が強く、胡散臭さがありました。しかし現在では、ビジネスの世界でも瞑想が取り上げられていたり、書店に行けば必ず瞑想関連の書籍が棚に陳列されています。中でも特によく見かけるのがマインドフルネス瞑想です。今回は、マインドフルネス瞑想につて、方法や効果について取り上げます。

マインドフルネスとは

マインドフルネスは、仏教などにルーツを持つ伝統的・民間的な慣習として、行われてきました。仏教を初めとする宗教分野でマインドフルネスは、世界から離れて霊的な存在と繋がるために利用されてきました。

現代では宗教的つながりは薄れ、医療や心理学の分野において、ストレスや病気に対処するための効果的な方法として採用されています。

マインドフルネスでは重視されてる事は三つあります。

  • 意識に焦点を当てる事
  • 意識を観測する事
  • 平和的である事

人は常に何かを考えて行動していますが、普段自分が認識できていない部分である潜在意識を感じ取る事で、新しい自分・本当の自分を知る事ができます。マインドフルネスの体験は、意味や価値観をつけずにただ感じ取る事を基本とします。マインドフルネスで観測する意識、そこには静寂があり平和的な気持ちを育む事ができます。

得られる効果

ストレスを解消できる

不安、鬱、強迫観念、不眠などのあらゆるストレスに効果的です。

1140人のマインドフルネスを実践しているがん患者、鬱病の患者などを対象とした研究では、マインドフルネスに基づく治療が、不安や気分的な問題を治療するのに有力な手段であるという結果が出ています。

現代社会では、鬱病などの診断がなされていまくても、多くの人がストレスに悩まされています。ストレスに対処できるマインドフルネスは、現代社会において必要とされている技術でしょう。

灰白質密度を高める

灰白質密度は、中枢神経系の神経組織のうち、神経細胞の細胞体が存在している部位のことです。簡単に説明するなら細胞がたくさん集まっている所です。

8週間に渡り、16人のマインドフルネスのプログラムを受けた対象者のプログラム前後のMRI画像を比較した所、灰白質密度が増加したという結果が出ました。

脳が萎縮する病気(アルツハイマー)などは、灰白質密度が低下して症状が起きます。灰白質密度が増加する事は、単純に学習能力、記憶力の向上につながります。

ストレスなど、なにも抱えていない人でもマインドフルネスを行う事で、学習能力、記憶力の向上が見込まれるのですから、マインドフルネスは、全ての人が取り入れるべきノウハウなのかもしれません。

痛みを和らげる事ができる。

慢性疼痛状態、つまり、外的な損傷がなくても痛みが続く状態、関節痛などの症状が該当しますが、慢性疼痛状態の患者に対してマインドフルネスの効果を示した研究では、マインドフルネスによるストレス軽減を試した所、痛みが軽減されました

慢性的に続く痛みは、患者に対しては大きな苦しみであり、ストレスを感じさせます。マインドフルネスの実践により、ストレス軽減の副産物として痛みの軽減という効果が得られたのでしょう。

睡眠障害の解消

睡眠障害は、ストレスにより引き起こされ、健康状態の悪化につながります。ストレスに対処する事ができるマインドフルネス瞑想を行う事で、睡眠障害は解消する事ができます

睡眠障害に悩まされている人がマインドフルネスを実践した結果、普段睡眠を妨げている障害となる心理的要因が軽減され、睡眠の質や期間が改善された結果が出ました。

寝つきが悪かったり、眠れない症状を抱えている人は、マインドフルネスを導入する事で、睡眠の質が向上します。是非取り入れてみるといいと思います。

マインドフルネスの基本事項

mindfulが紹介しているマインドフルネスの基本事項です。

1.しっかりと時間をとる。マインドフルネスをするにあたって、クッションや椅子など特別な道具は必要ありません。必要なのは、適切なスペースと時間です。

2.今を見つめる。マインドフルネスの目標は、心を鎮めることや、穏やかな永遠を手に入れることではありません。シンプルに、現在に焦点を当てることです。実際に行うのはなかな難しいです。

3.思考を手放す。 

瞑想中に思考が働いたら、それを心に仕舞い忘れましょう。

4.再度今を見つめ直す。 

私たちは、考えに囚われてしまいます。マインドフルネスは、今に立ち返るための練習です。

5.心に優しくしてください

頭の中に何かが浮かんだ時、考え込むことなく心に身を任せ、優しくなる事です。

マインドフルネスは、今現在に終点を当てるための心理的な練習です。マインドフルネスの語源には「瞬間の体験に意図的に意識を向け、評価をせずに、とらわれのない状態で、ただ観ること」という意味が含まれています。過去の出来事や未来への不安で苦しんでいる自分自身に今の瞬間を感じさせて、解放する事へと導くものです。

瞑想の実践

紹介する方法では、呼吸に焦点を当てています。呼吸とともに全身の感覚を研ぎ澄ます事が大切です。瞑想は、簡単には実践できないかもしれません。難しくても、焦らずに最初からやり直してください。

  1. リラックスして座る。
  2. 上半身をまっすぐ伸ばす。
  3. 腕や足など体に注意を向ける。
  4. 視線を下に移す。  
  5. 呼吸を感じる。
  6. 呼吸と共に心(思考や感情など)を感じ取る(意識しては行けない)。
  7. ただ、心を観察する。
  8. ゆっくりと視線を上げる。

今回紹介した実践方法は、初めてマインドフルネス瞑想を行う人には、オススメの瞑想です。瞑想の方法は、今回紹介した方法以外にもたくさんあります。自分にあった瞑想方法を探すことも大切です。基本的な瞑想に対する考えや心構えは変わりません。まずは、今回紹介した方法をしっかり身につけることから始めてください。

最後に

マインドフルネス瞑想は、多くのメリットがあります。現代社会では、マインドフルネスのようなストレスへの対処法は、誰しもが身につけておくべきスキルの一つです。これを機に是非マインドフルネス瞑想を普段の生活に取り入れてみてください。

社会に出れば、多くののストレスに晒されます。しかし、ストレスの対処法は、誰も教えてはくれませんでした。小中学校や家庭での教育の場で、取り入れる価値があるのではないでしょうか。周りに苦しんでいる人がいるならマインドフルネス瞑想を教えてあげることで、助けになるかもしれません。

参考:verywellmindmindful

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