はじめに
「あなたの潜在能力を100%引き出すたった1つの方法」(生田知久、SB creative)の著者のは、6万人の公演、コーチングセッション2000人、自己分析ツール80万人を通して、約12年間に渡り人の成長に携わって来ました。
著者はそんな経験を通して、一つの心理にたどり着いたそうです。
「人は誰もが、自分の可能性を開くことに、強い強い情熱を持っている」
どんな人でも、自分の可能性を信じているということなのでしょうか。多くの人の成長に携わってきた著者だから導き出せた答えなのでしょう。
本書において、自分の可能性を開く方法として、著者が提唱しているのがイメージ力です。「可能性への情熱」を「可能性の開かれた才能」にするために著者は以下のように言っています。
「イメージ力」を使い、潜在能力を引き出すことです。それによって、その人らしい才能が発揮される
イメージ力について
著者が仕事で一流のビジネスマンの方々に話を聞くと、必ず「イメージ」の話が出るそうです。才能が豊かな方々は皆、才能を引き出すイメージ力を持っているということなのでしょうか。しかし、「イメージ」という言葉はとても漠然としています。漠然と「夢が叶えばいいなぁ」とか「頭がよくなればいいなぁ」とか考えていればいいのでしょうか。著者が才能が開いていついる人のイメージについて、以下のように述べています。
頭の中で見ている「イメージ」が全く違う次元
多くの人たちは、イメージを見たつもりになっているだけで、本当のイメージができていないというのです。著者の言うイメージとは、本質的でパワフルな本当の「イメージ」だそうです。「イメージ」とは頭の中の視力であるといい。視力の強い人は強烈なイメージを頭の中に持つことができるそうです。視力の悪い人が、メガネをかけなければ、景色を見ることができないことと同様に、「イメージ」の視力が悪い人は、頭の中で漠然としたイメージしか描けないそうです。
「イメージ力」は誰にでも備わっている力で、具体的に「イメージ力」とは以下のように言っています。
「頭の中に映像(画像)を作り出す力」
「頭の中に映像を作り出す力」について、究極的なものが「夢」だとしています。「夢」を見ることができるのは、「イメージ力」があるからこそだと。確かに夢で見るようにいつでも「イメージ」を持つことができれば、絵も上達して、記憶力も良くなりそうですね。著者の言っている「イメージ力」が段々と分かってきました。
トレーニング
著者は「イメージ」について、「VQ(Visualization Quotient)テスト」として「イメージ」力を図るテストを用意しています。「VQテスト」では、イメージ力に関する20の質問に答えて、20点満点で「イメージ」についての点数を出せます。結果から、「イメージ力」別に五段階に分けられ、「イメージ」のトレーニングに進みます。
本書で紹介さ荒れているトレーニングは大きく二つに分かれています。
①基礎‥イメージ力の「基礎」を作る
②応用‥イメージ力を「応用」して、目的ごとに才能を開かせる
①は、基礎的なトレーニングを10パターン紹介しています。頭の中に「画像」としての「イメージ」を持つ練習から、頭の中で別の自分と対話するトレーニング、触覚など五感をイメージするトレーニングです。これらのトレーニングは②の応用を行うために最低限できなければいけない内容と言ったところでしょう。見た図形を頭の中でイメージするなど練習すればできそうなものばかりです。
②は具体的な「イメージ力」の使い方を説明しています。ビジネスで役立つ内容やコミュニケーション、学習への応用など、様々な分野での活用方法が記載されています。27の才能のレシピが記載されており、学校、職場、趣味など誰にでも当てはまる場面においての才能の開かせ方が書いてあります。
トレーニングの内容も豊富で、ボリュームも満載なので、「イメージ」の力を鍛えたい、才能を開花させたいと考えている人には満足のいくトレーニングができるのではないでしょうか。
最後に
本書を読んで「イメージ力」と才能の関係性は著者の言う通り、深く結びついていると感じました。何より本書には、著者の経験から生まれた考えやトレーニングが詰まっています。こう言った能力開発に興味がない人でも、著者の考えには考えさせられるものがあります。是非興味がある人は読んでみて下さい。
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