別々の働きをすると言われている右脳と左脳に対して、一般的に言われている事柄を右脳と左脳で比較しながら実際どうなのかまとめます。
右脳と左脳
脳は、ほぼ同じ大きさの右半球と左半球の2つに分割することができます、別れた2つは、右脳・左脳と呼ばれ、異なった働きをすると言われています。
右脳と左脳は、脳梁と呼ばれる場所にによって繋がっています。脳は、多くの神経細胞とそれを繋ぐ経路によって構成されており、脳全体で1000億以上の神経細胞があり、数兆の通路により接続されています。
また、面白いことに脳の特定の領域が破損した場合に、別の場所が破損した部位の働きを引き継ぐ場合があります。脳を損傷した人が、特定の分野で顕著な才能を発揮するのは、脳が機能を補完するためだと言われています。
私達は物事を考えたり、感じたりできるのは、脳に複雑な構造あってこそなのです。
働きの違い
左脳の働き
- 論理的思考能力
- 直線的思考
- 順序付る
- 数学、化学
- 事実
- 言語的
- 理論的
- リスクを避ける
左脳は、言語的で分析的であり、整った秩序だった考えを好みます。読み、書き、計算などの点で優れています。
右手、右足、右目など、体の右半身を制御しているとも言われています。
右脳の働き
- 想像力
- 包括的思考
- 直感力
- 芸術、リズム
- 空想
- 非言語的
- 感情的
- リスクを好む
右脳は、視覚的で直感的であり、創造的で型にはまらない思考をします。
こちらは、左手、左足、左目など、体の左半身を制御しているとも言われています。
分離脳の実験
1981年にノーベル賞を受賞したロジャー・スペンリーは、脳と体のコントロールが効かなくなってしまった患者に対して、病気の原因である脳梁の一部を切除する実験を行いました。
手術後の患者は、歩いたり、話したり、食事をとったり、一見すると普通の人と同じように回復したように思えました。
後に行われた検査で、右半身と左半身とで、知覚のテストを行った際に興味深い事実が分かりました。
テストの内容
- 右目だけに画像を見せる。
- それが何の画像なのか、何のために使われているのかを説明してもらう。
- 右手で、簡単な物(鉛筆など)を触ってもらう。
- 物の名前、何のために使われる物かを説明してもらう。
- 同様のテストを左手、左目でも行う。
テストの結果
右半身である、右目や右手で知覚したもの対して、名前をつけることが出来ましたが。なんのために使用されているかを説明できませんでした。
左半身では、左目や左手で知覚したものに対して、名前をつけることが出来ませんでしたが、それが何のために使用されているかを説明することが出来ました。
右脳と左脳の機能分離
テストの結果を見ると、右脳と左脳には明らかに、働きの違いがあることがわかります。
右脳と左脳の橋渡し役でもある脳梁を切除したことにより、右半身と左半身の知覚能力が極端に別れたことから、普段から右脳と左脳は働きとしては分離しているが、相互に密接なつながりを築き上げている事が分かります。繋がりのおかげで、私たちは右半身と左半身関係なく同様な知覚能力を持つ事ができているわけです。
向いている職業
右脳と左脳の特性を生かして、職業を決めてみるのもいいかもしれません。一例ですが、それぞれの脳を活かす事ができる。職業を紹介します。
最後に
初めにも書きましたが、人間の脳は右脳と左脳が相互に結ばれており、両方の脳が共に活動しています。
科学的には、右脳派、左脳派という派閥は支持されていません。2013年の研究によって、脳に偏りがあるという証拠は見つかりませんでした。
ただ、人それぞれ能力に偏りがあることは事実です。1つの自分を知る指標として、右脳派、左脳派の考え方を知っておいても損はないでしょう。
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